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Channel: あ~どうしたものか
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”未成年者の多重人格障害に対するベルソムラ(月1~2錠)の効果”

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若年者がほとんど突然、さしたる外傷体験無しに多重人格障害を発病。
地元の精神科医は統合失調症だから電気ショックだ抗精神病薬の大量処方だと言うので、不審に感じた保護者が連れてきた。ほとんど疎通はとれないが、わずかに筆談は可能。
有害無益な治療から守ることを第一の目的にして、本人も遠方から素直に通院してくる(ラポール形成)。電気ショック医者よりは信用できると安心しているようだ。あまりに特異な例だから無投薬で自然治癒を経過観察で期待したが、悪くなりもせず、良くなりもせず(統合失調症説なら当然悪化し通院もできなくなるはずである)。ベルソムラの処方を慎重に始めた。
月1~2錠服薬で非常に深く眠るようになった(自らの慢性的な疲労をベルソムラによる認知機能の向上で認知した結果)。
ベルソムラ処方の前から病態が変わり、大きな声の独語が始まっていたが、それは変わらず。診察室でも大きな声を出す。
「もう少し声を落とそうね。家族の人がその大きな声に参ってしまったら、家族の人に休養をとってもらうために入院しなけりゃいけないよ。」
「え~っ?!」 
通院で初めて意味のある返答を聞いた。 患者自身に入院しろと言うたら無視したろうが、落とそうと思えば落とせないことはない奇声・独語のトーンを落とさないことで、自分の在宅を支えてくれる家族が参ってしまったら、一方的に入院の勧めを無視・拒否することは難しいなという自然な思考の流れが、「え~っ」という短いつぶやきに読み取れたのは、診療を始めてから初めてのことである。 
全ての患者が「複雑性PTSD(解離性スペクトラム連続体:軽い解離性健忘~重症の解離性同一性障害)」である。全ての新規向精神薬は抗PTSD作用を持つ。抗PTSD作用はラポール形成されねば発現しない。 
ラポールとは処方者と患者が「精神疾患は心(無意識)の病である複雑性PTSD=解離性障害しか存在しない」という確信を共有することである。
うつ病、躁鬱病、統合失調症、発達障害という「妄想」を弄ぶ限り、精神科薬物治療はできない。
遺伝脳病のうつ病、統合失調症、躁鬱病は15年前までに世界中から新規発病の停止。  
「病として薬物治療の対象という嘘」ではない本来の「発達の平均からの偏り」も、遺伝性仮説なら現在は存在しないだろう。
従来の脳科学が近寄ることもできなかった心(無意識)に、ラポール+新規向精神薬という化学的なメスが切り込んでいく。



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